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ロスアンジェルスの道路渋滞はさらに悪化していた [道路整備事業の大罪]

一年ぶりにロスアンジェルスを車でまわったが、交通渋滞はさらに酷くなっている。ロスは土地の50%が道路もしくは駐車場として使われているのだが、それでもこの交通渋滞。自動車型社会システムの限界を感じる。その限界が、一度は捨てた(ロスは以前は、アメリカの中でも最も路面電車のネットワークが充実していた都市であった)公共交通を復活させた。ロスに地下鉄や路面電車など悪い冗談だろうと思っていたが、実際試乗すると、結構人が乗っているので驚いた。まあ、あれだけ道路が渋滞していたら、自動車ではなくて地下鉄を使いたくなる気持ちは分かる。東京もそうである。東京でも道路を高い金をかけて一生懸命つくっているが、道路を増やせば、それだけ潜在的な自動車利用者が鉄道等から自動車にシフトするので渋滞は短期的には解消されても、時間が経てば元の木阿弥である。

道路だらけのロスで約束の時間に間に合いそうもなく、イライラしていると道路の限界が身に染みる。今回取材した人は、郊外のポモナに住んでいるのだが、鉄道で都心のオフィスに通っている。新しい郊外鉄道を使うと50分で来られるが、自動車を使うと2時間から2時間30分かかるという。ポモナより遠方のリバーサイドやサンバナディーノから通っている人もいるから、もうそうなると自動車は論外になる。何も、そんなに遠くに住まなくてもとも思うかもしれないが、10年ほど前なら、自動車でも1時間ちょっとくらいで都心にまで来られたのである。そう考えると、ロスは公共交通を整備しなくては、もう都市として機能できなくなっているのである。というか、私的には相当機能していない状況にあると思う。もちろん、サンパウロやバンコクに比べればまだましだが、都市の経済力が違う。逆に、この状況を改善できなければ、ロスの経済力は相当落ち込んでいくと思われるし、個人的には投資価値はあまりないと思われる。
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